フィリピンビジネスサポートセンターの代表幹事矢野が2023/88月に財務省国際局のメンバーと SDGs 『 zero エミッションと企業活動』と題し意見交換しました。
2023年2月10日
🟩面会場所について、当初4階渉外応接室とご案内しておりましたが、参加人数多く、4階西464会議室に変更となりました。(〒100-8940 東京都千代田区霞が関3丁目1−1)
東門より入庁いただき、真ん中のエレベーターで4階までお上がりいただいたところでお待ち申し上げております。
🟩 カーボンオフセットの話し
・2015年9月:国際連合でのSDGs採択
・2015年10月:年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による国連責任投資
原則(PRI)への署名 2018年には160兆のうち3.5兆をESG投資
・2017年6月:G20の要請を受け、金融安定理事会(FSB:金融安定理事会には、2022年(令和4年)末時点で、主要25か国・地域の中央銀行、金融監督当局、財務省、主要な基準策定主体、IMF(国際通貨基金)、世界銀行、BIS(国際決済銀行)、OECD(経済協力開発機構)等の代表が参加しています(事務局はBISに設置)にて、
TCFD(気候変 動関連財務情報開示タスクフォース:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)を設置、最終報告を公表
・2022年4月:プライム市場に上場する企業には気候関連財務情報開示タスク フォース(TCFD)提言と同等の情報開示が求められる
▪️2022年7月:大企業の環境対策を評価する非政府組織(NGO)の英CDPは、 日本の調査対象をプライム市場上場の全1,841社に拡大(世界の 330 を超える企業が、CDP 気候変動、フォレスト、水セキュリティいずれかの A リストに認定さ れ、環境問題に対する透明性と活動のグローバルリーダーとして認められた。▪️2022/12
A リスト企業のうち、91 社が日本企業であり、世界で最多となった。また日本企業の気候変動 A リスト は 74 社、フォレスト A リストは 4 社、水セキュリティ A リストは 35 社であり、いずれも世界で最多となった。)
🟦アート引越しセンターでは地球温暖化や資源枯渇、廃棄物などの問題を改善解決できるよう取り組みが行われています。
その中でも特に力を入れているのは、引越しの際に使う梱包資材を削減し、少しでも資源の節約を行うため、リ・ユース資材をはじめとして食器などの梱包の際に紙資源を使わずに梱包できる「エコ楽ボックス」を開発し、運用しています。
また、使用済みダンボールを回収して、再度利用する活動。
さらに国内物流事業に二酸化炭素や窒素酸化物、粒子状物質の排出量を減少させる環境性能に優れたグリーンディーゼル車の導入など。
🟦イオン
イオンでは、国内や国家間の格差を是正するためのSDGs目標10を達成すべく、海外での街づくりを進めています。
具体的には、カンボジアやベトナム、インドネシアを中心としたアジアの国々において、街を豊かにする「初めてのイオンモール」を提供しています。その土地の人々に対し、新たな価値観となる商習慣・多様性を提案しました。
日本生まれのイオンモールにはさまざまなテクノロジーが導入されており、現地では「イオン前・イオン後」といわれるほど、街を活性化させる原動力となっています。
🟦 SIIX
当社グループは世界14か国に15の販売・物流拠点と12の製造拠点を有しており、事業活動を行っております。事業活動により間接排出されるCO2についてまずは削減を進めてまいります。
2020年度における総CO2 排出量は、61,549t (SCOPE2)、原単位(売上高百万円当たり)のCO2排出量は0.34tとなっております。
CO2削減の方策としましては、工場の屋根等に太陽光パネルを設置し、使用電力の一部を賄うことなどを決定し、削減活動を継続してまいります。また、生産設備においても省エネ製品の積極的な利用を心掛けてまいります。2023年までの目標として、原単位のCO2排出量の対前年比削減を目指してまいります。
🟦M太陽光パネルの設置
温室効果ガス削減活動を促進するため、当社製造拠点に太陽光パネルを設置し、事業活動で使用する電力量の一部を賄います。
2020年度において中国・上海製造拠点に太陽光パネルを設置しました。これにより、事業活動で使用する電力量の一部を賄い、一日の電力消費量の約15%を削減いたします。CO2排出量に換算しますと、年間約1,817.5tの削減効果が期待できます。
今後は、インドネシア製造拠点、メキシコ製造拠点などに順次設置準備を進め、当社グループ内において発電した電力を積極的に活用してまいります
🟥企業がSDGsを成功させるためのポイントは、自社のみの成長・繁栄を目指すものではなく、積極的に社会の変革を目指す目標を立てることです。企業によって活動できる範囲・規模は異なるものの、自社の取り組みが「やがては社会全体に影響を与える」「大きなうねりとなり変化につながる」というビジョンを持つことが重要です。
しかし2020年10月に、菅政権は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする
「2050年カーボンニュートラル」に挑戦することを宣言しました。
読売新聞オンライン:菅首相「温室ガス2050年までにゼロ」…初の所信表明「グリーン社会」に意欲
この「2050年カーボンニュートラル宣言」から、
日本国内でも脱炭素に向けた動きが大きく加速することになりました。
🟩カーボンオフセット
カーボンクレジットの市場感
世界銀行の2022年5月の発表によると、2021年の世界のカーボンクレジット発行残高は前年比48%増の4億7,800万トンでした。うち、民間によるボランタリーカーボンクレジットが前年比88%増の3億5,200万トンとなり、全体の74%を占めました。国・地域による発行は全体の15%、国連などの国際機関は同11%でした
Bloomberg NEFの2022年2月の記事では、排出量削減の多い企業300社のうち半数以上が、排出量削減のためにカーボンクレジットを活用しているとの調査結果を明らかにしています。また、クレジットの価格は、2031年には1トン当たり207ドルに到達する可能性があるとされています
カーボン・オフセットを実施すると、有害物質を多く排出する工場などでも温室効果ガスの削減目標を達成しやすくなる。ただし、カーボン・オフセットは「自らが排出した温室効果ガスの量を認識すること」と「排出量の削減努力をすること」を前提とした概念なので、安易に埋め合わせの手段として活用すべきではない。
アメリカやヨーロッパ、オーストラリアなどを中心に、カーボン・オフセットの考え方は広く浸透している。日本でも民間企業の取り組み事例が増えつつあり、いまや温室効果ガス排出権の買い取りは珍しいものではなくなった。
また、カーボン・オフセットが浸透するとともに、実は「カーボン・ニュートラル」と呼ばれる新たな概念も注目されている。これは、温室効果ガスの全排出量をオフセット(=相殺)する考え方であり、国内においてはカーボン・オフセットと一緒に法整備などが進められている。
事例2】見える化や削減努力の徹底/キヤノン株式会社
大手精密機器メーカーであるキヤノンは、カーボン・オフセットの一環として環境配慮技術を用いた複合機を製造している。この技術でも削減しきれないCO2はクレジットを買い取ることで補っており、該当製品の実質CO2排出量をゼロに保っている。
https://www.mof.go.jp/application-contact/procedure/disclosure_etc/disclosure/mof-map.pdf